園全体で一人ひとりと関わり合える
【先輩インタビュー04 杉山まいさん】
甲南女子大学卒業、2020年入職。5年目。クラスリーダーを担当しています。
(このインタビューは2022年に実施したものです)
今のお仕事内容を教えてください
1歳児クラスのもも部屋の担任として活動しています。
保育士になったきっかけは?
いつから保育士になろうと思ったかは全然覚えてないんですけど、中学校の職業体験では幼稚園に行きました。小さいころから、子どもと関わる仕事に就きたいなとぼんやり思っていて。“子どもが好き”というのはもちろんあるんですけど、私が通っていた保育園の先生のことがすごく好きだった思い出があって、たぶんそういう思いがあったからかなと思います。
幼いときに自分がやさしくしてもらったり、自分がうれしい気持ちになったりしたことを思い出して「先生のような人になりたいな」って思ったんです。だから、中学生で将来について考え始めたとき、一番に浮かんだのが子どもと関わる仕事でした。私がそれだけ「あぁ、小さいとき楽しかったなあ」って思う分、今、関わっている子どもたちにもやっぱり幼い頃を思い出したときに、「楽しかったなあ」「あれが面白かったなあ」って思ってもらえるような保育をしたいと思っています。
もみじ保育園を選んだ理由は?
実習は幼稚園と保育園の両方に行ったんですが、もともと大規模な園よりはちょっと小さめで子ども一人ひとりと関われるようなところがいいなと考えていて、家から近いこともあり見学に来たんです。そのときに先生方の温かい雰囲気を感じました。ゆったりとした時間の中で子どもと関われるんだなと。私自身もゆったりした性格なので、自分に合ってるかなと思ったんです。“これをしなきゃいけない”と決めてやるんじゃなく、その日の子どもに合わせた活動をできるのがいいなと思いました。
でも、一番は子どもたちの誕生日を月ごとでまとめず、一人ひとり誕生日の当日にお祝いしていること。「わー!すごい!」って感動しました。
きっと月ごとでまとめた方が保育士の側としては楽な部分もあると思うんですけど、実際に子どもが“今日、誕生日を迎えた”という特別な気持ちをもって、誕生日会でのうれしそうな表情を見るとやっぱりその日にして良かったなと今でもすごく思うんです。
たぶん乳児だと、まだそんなに分からないとは思うんですけど、ちょっとずつ年齢が上がっていくと、「今日、誕生日やねん」て子どもが言ってくれたりします。何回も誕生日会をしているうちに、乳児でも「今日は誕生日会だよ」て言うと、だんだん誕生日をお祝いするっていう気持ちになってくれているのかなっていうのが見ていて分かります。
お祝いされる子はもちろんですが、お祝いする子も楽しい雰囲気や、めでたい日っていうのが何となく分かってくれているのかなあと。月に1回ではなく、月によっては2回、3回とお誕生日会の回数が増える分、そういう雰囲気に触れる機会が多くなるので、分かるようになるのかなと思います。
もみじ保育園の魅力は?
やっぱり人数がそんなに多くない分、子ども一人ひとりと深く関われるところがいいなと思います。園全体で一人ひとり顔と名前を覚えて関わり合える。自分の担当じゃないクラスの子からも、「ももの先生」とか「杉山さん」って話しかけに来てくれて、行き帰りにおしゃべりしたり…そんなちょっとしたことが、私的にはすごくうれしいです。
私たち保育士も覚えてもらえてうれしいし、たぶんきっと子どもたちも自分の名前を覚えて呼んでもらえるのはうれしいのかなって。お互いうれしいんです。
保育士の魅力、仕事のやりがいは?
やっぱり一番は、子どもの成長する過程を見届けられることです。
今1歳担当で成長が早い分、できるようになることがすごく多くて。入園当初はまだ歩くのもふらふらだった子が、階段を自分で手すりを持って下りられるようになったり、スプーンの持ち方一つにしても上を持っていた子が、下を持つようになって、三点持ちできるようになって…小さな毎日の積み重ねでどんどんできることが増えていく。そんな大事な時期に関われるというのはすごいことだなって思います。
おむつや衣服の着脱を自分でできなかった子に、毎日「ここをこうやって持つんだよ」とか、「ここを持ってこう下げるんだよ」って言ってるうちに、ちょとずつ自分で脱げるようになったり、ほんとに小さいことなんですけど。昨日はここまでできたから、今日はここまでと、ちょっとずつ積み重ねていく。“自分でできた”っていうのが分かると子どももすごくうれしそうで。そんな姿を見ると、できるようになって良かったなっていう気持ちと、自分のしていた関わりは間違ってなかったんだなっていう気持ちにもなります。自分が考えてしたことが子どもにとってプラスになったんだという意味でもすごくやりがいを感じます。
「子どもの主体性を大事にしたい」
子どもたちと関わる上で、大切にしていることは?
子どもの自主性を大事にしたいと思っています。どうしても急いでいるときは、こっちが手伝ったりすることもあるんですけど、そういうときはあとから「あぁ……」て後悔します。できるだけ、子どもが自分で何でもできるように見守りたいなと思うんですけど、なかなか難しい。見てたら私もやりたくなっちゃうし、泣いてるのを見ると助けたくなるんですけど、自分でがんばってほしいなっていう気持ちもあって。でも、やっぱり一番は毎日楽しく保育園に来てほしいから、その線引きについてはいつも大切に考えています。
最近うれしかったこと、印象に残っているエピソードはありますか?
子どもが自分の意思を言葉で伝えようとしているのを見たときはうれしかったです。
友だち同士でおもちゃの取り合いになって、1歳児だと言葉が出なくて噛みついたり、手で押したりすることもあるんです。でも、噛んでしまった子も噛みたくて噛んでるわけじゃないから、「◯◯が欲しかったんだよね」と気持ちの代弁をしてあげて、それと一緒に「貸して」とか「ちょうだい」とか言葉やジェスチャーで表現することを伝えるようにしています。噛みつくまでにワンクッション置けることが大切。言いたいことがあっても言えないから、噛みつき行動に移ると思うので。気持ちを代弁するとその子も「うん」とか、違ったら「ちがう」って言うので、違ったとしても、子どもがどうして噛んだかをこちらが汲み取って代弁してあげるのは大事かなと思います。たぶんそういうところでも言葉の習得につながると思うんです。
なかなか言葉が出なくて、噛みつき行動に出ていた子が、「嫌だ」とか「やめて」とか、言葉で自分の気持ちを伝えられるようになったのを見て、成長してるんだなってしみじみ感動しました。
あとは、保護者の方から「杉山さんに担当してもらえて良かった」とか言葉をもらえると、あー保育士として働いていて良かったなって思います。普段の保育者と保護者との関わり方も大事ですが、保護者の方としてはやっぱり子どもが保育園のことを楽しそうに話しているのが安心感につながっているようです。
大変だったこと、苦労した思い出は?
環境を考えるのが苦手です。どこに何を置くとか、お部屋の中の配置。子どもたちが新鮮な気持ちであそべるように、2~3カ月に1回は、ままごとコーナーやブロックの場所を変えたり、おもちゃも入れ替えたりしてるんです。1年目は先輩に任せっきりで、2年目にして自分でするようになったら、こんなに環境考えるのって難しかったんや…って実感しました。
ままごとコーナーに人数が集中しすぎてトラブルにならないようにとか、保育者も見守りやすいようにとか、動線とかもいろいろ考えてチャレンジしています。例えば、ままごとコーナーに行くまでに他のおもちゃがあるといいかなとちょっと変えてみたり。他の子がブロックではしゃいでいても、集中できるように、指先あそびをする場はちょっと端っこにしてみたり。トラブルにならないように言葉で伝えることも大事ですけど、その前にトラブルが起こりにくい環境をつくるのも大事なので。先輩やみんなに意見をもらいながらやっています。やっぱり自分だけの視点だけでは思いつかなかったことにもたくさん気づけます。
「相談しなくても声をかけてもらえるのがいい」
働く場としてもみじ保育園はどうですか?
先輩が気にかけてくれることが多くて、相談したらしっかりアドバイスをもらえるし、相談しなくても声をかけてもらえるのがいいんじゃないかと思います。乳児は山田さんがリーダーで、保護者の方へのお手紙の相談やチェックもしてもらっていて、お手紙の雛形を作ってもらったり、すごく助けてもらっています。まだまだ分からないことも多いので。
一緒に担任をする先生とのチームワークはどうですか?
例えば以前よくペアを組んでいた松本さんは後輩なんですが、私よりもテキパキしていて、頼りがいがある感じでした(笑)。すごくしっかりしていて、いつも私が頼っていました。過去、先輩とペアを組んだこともありましたが、私がゆったりしているので、その時も助けてもらいっぱなしでした。
自分が後輩のときは教えてもらうばっかりだったんですけど、いざ先輩になると自分がもっている仕事をしながら教えていくのが、「こんなに大変やったんやー」と実感しました。でもその分、後輩たちにもめっちゃ助けてもらっているのでありがたいなって思います。松本さんとは年齢が近い分、話しやすいのもあって、「ここかわいかったよねー」とか、ごはん中も子どもの話で盛り上がっていましたね。
働く上で大事にしていること、心がけていることは?
楽しいと思えるかどうか。楽しいと思えないと働けないかなと思います。他の仕事をしてみたいと思うこともあるんですけど、自分の母にも「(あなたは)楽しいと思えないと続かなそう」って言われています。確かに保育士の仕事は、嫌なことがあっても楽しい部分がたくさんあるので、そう考えると自分が楽しみながらできる場所で働くことが大事かなと思います。
子どもたちがちょっとずつ話せるようになって、会話のやりとりの中で、突然子どもが面白いことを言って、すっごいみんなで笑い合う瞬間。制作も好きなので、子どものために何かを作っている時間。そういう時間があるから続けられると思うんです。
今後の夢や目標は?
子どもにとって、無条件で好きでいられる存在でありたいと思っています。叱られても安心して一緒にいられる存在。怖いから言う事を聞くんじゃなくて、信頼関係があるから話を聞く。この人なら話を聞いてもいいなとか思ってもらえる存在…なかなか難しいとは思うんですけどね。
私が子どものころ好きだった保育園の先生は、すごくやさしかった。きっと叱られたこともいっぱいあると思うんですけど、思い出すのはずっと笑顔でニコニコしている顔。だから私も子どもたちが思い出したときに、やさしかったなって思ってもらえるような先生になりたいと思っています。
「『この人なら話を聞いてもいいな』と思ってもらえる存在に」
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